最近気が付いたこと。
顔のことで傷付かなくなっている自分がいた。
気がついたらそうなっていたので、なぜそうなったかも考えなかった。
長い間、漠然と、心穏やかな、平静な毎日を送っていた。
それが何故だったかが判った。
自分の価値観が昔と変わっていた。
アザのことで言葉や視線に傷ついていたあの頃の自分は、
世間の価値観と同じ価値観を持っていた。
だからアザをバカにされると心が傷ついていた。
蔑む目でアザを凝視されると心が波立った。
何故なら自分もその価値観で人を見ていたから。
その価値観で自分自身を見ていたから。
不幸感覚でいっぱいだった。
なぜ自分がこんな目に遭わなければならないかと天を恨んだ。
私の顔を、醜い価値の低いものとして見ている他所の人と、
私自身が、実は同じ価値観を持っていた。
見た目が人の価値を決めるという間違った価値観を、私自身も持っていた。
だから他人に顔のことをバカされると、言葉の矢が心に刺さって抜けなかった。
自分自身が同じ価値観のもとに生きていたから。
見た目で人の価値を決めようとする価値観が間違っていると気が付いて、
それを腑に落とすことができたとき、私は顔のアザで傷つくことはなくなっていた。
人と接するときに、もはやその人の姿形はどうでもよいものになった。
人の価値は、その人が今何を思い、何の為に生き、何を理想とし、
そして、人を恨んで生きるのか、人を愛して生きるのか、
そういったことが、実はその人の本当の姿であると。
最近気が付いた。
だから顔のことで傷付かなくなっている自分がいたのだと。
ここまで私を導いてくれた縁ある皆様に感謝します。