6月29日(金)
7月06日(金)
それぞれ、午前9:30〜9:45 Eテレです。
担当ディレクター氏曰く
『おかげさまでDVDも好評のようで、
学校現場でもよく使っていただいているようです。』
とのことです。
(※) 道徳ドキュメントのホームページからもご覧になれます。
2012年度第6回 『「ちがう」ことを「ふつう」に 』
http://www.nhk.or.jp/doutoku/documentary/index_2012_006.html
友人で教職のTさんに聞いた話ですが、Tさんは高校と大学におきまして、この番組のDVDを使って「見た目問題」の授業を何度かされたそうです。
高校生と大学生とでは、反応が全然違うそうで、大学生は「よく響いて反応もよい」、高校生は「いまいちピンと来ない感じ」だそうです。
それで構わないと思います。しかし、生徒達にとってこの授業は無駄にはならないとも思います。
自分が高校生の気持ちになって考えてみると、高校生の反応はだいたいそんなもんだろうなと思います。
あくまで私の自分基準、自分の経験則での推測ですが、16、17歳くらいの若者に『「他人の痛み」や「生き難さ」を理解してもらう』というのはとても難しいのではないかと思います。ピンと来なくても無理はないと思うのです。
他人の痛みを理解するには、自分が経験した痛みの中から照らし合わせて比較してみないとなかなか想像ができない、理解が及ばないものではないのかなと思います。
もちろん、たとえ歳が若くても、思いやりのある人も居ますし、大人以上の苦労をされている人も居ることはその通りです。むしろそういう人にはよく響くのだろうなと思います。
そういう意味で、未だ人生経験の少ない若者に理解してもらえないことで落胆する必要はないと思いますし、彼らが理解できる時を「待つ」という大きな気持ちも必要だなと思います。
ただ、この授業を受けたことで、子供達の心の何処かに何らかの種は撒かれたはずです。
いつかその種が芽を出し花を咲かせる時がくることになると思います。
もともとこの番組は、小学校5、6年生向けに編集された番組です。
対象年齢が小学校高学年あたりですので、この企画の意図には、前述したような難しいものは含まれていません。
シンプルに、人間の多様性を知るということ。この番組の場合は「見た目」の多様性を子供たちに知っていただくということです。そして、将来出会うであろう、自分とは違う見た目を持ったお友達を受け入れられる心の素地づくりにあると思います。
多様な人々を受け入れられる心ということは、多様な人々を愛することができるということです。
今の子供達がそういう学習を得ることができ、その彼ら彼女らが社会人となった未来の世界は、今よりももっと差別や偏見の少なくなった世界が現実化しているのではないかと思うのです。